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ノボ インスリンアナログ製剤 高齢患者らに使いやすい注射器で発売開始

公開日時 2009/09/25 04:01

ノボ ノルディスク ファーマは9月24日、超速効型インスリンアナログ製剤「ノボラピッド」(一般名=インスリンアスパルト(遺伝子組換え))や持効型溶解インスリンアナログ製剤「レベミル」(インスリンデテミル(遺伝子組換え))を、高齢患者や握力などに障害のある患者に使いやすいインスリン注射器「イノレット」にセットした新製品を同日から発売したと発表した。商品名はそれぞれ「ノボラピッド注イノレット」と「レベミル注イノレット」。イノレットは2001年にヒトインスリン製剤にラインアップされたが、インスリンアナログ製剤では今回が初めて。患者や医療関係者から開発が望まれていた。

イノレットは、ペンタイプの従来の注射器に比べて大きい箱型のため携帯性に難がある。しかし、握りやすくて注入しやすいほか、単位目盛が見やすく、簡単な操作で使えるといった工夫が施されている。このため高齢患者や、視覚や握力に障害のある患者、手が震える患者にとっては特に使いやすく、「特定の患者ニーズに応えたデザイン」(同社)という。同社によると、インスリン治療が必要な患者の7~8%程度が「特定の患者」にあたるが、すべての患者が使用できる上、高齢患者も増えているため、使用が広がる可能性もある。

順天堂大の綿田裕孝先任准教授は、ノボラピッド注イノレットなどの発売について、「有効性、安全性、簡便性に優れたインスリンアナログ製剤による治療の選択肢が広がる」とコメント。新潟薬科大の朝倉俊成准教授は、イノレットに関する論文の中で、「ハンディキャップを有する患者への第一選択機種として貴重な存在価値を有する」としている。

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