米FDAは8月3日、高コレステロール血症治療薬のリバロ(一般名:ピタバスタチン)を承認した。適応症は、原発性高コレステロール血症および混合型脂質異常症。他のスタチン同様、食事療法と運動療法によりコレステロール値をコントロールすることが難しい患者に投与することを想定する。常用量は2mg/日、最大用量は4mg/日。同剤は、興和の100%子会社であるKowa Research Institute,Inc.を通じ、2008年10月に申請していた。
同剤は、ストロングスタチンと言われる強力なLDL-コレステロール値低下作用と、高い安全性が特徴の薬剤。既存のスタチンであるシンバスタチン、アトルバスタチン、プラバスタチンと有効性・安全性を比較した5つの臨床試験に基づき承認された。試験は欧米人の脂質異常症患者約4500例を対象に行われている。
興和が4日付けで発表したプレスリリースによると、販売は、興和の子会社であるKowa Pharmaceuticals America,Inc.が行う。販売員を現在の142人から500人に増員し、販売体制を整える。米国での売上目標は、発売3年目で300億円、5年目で500億円。コプロモーション先との提携も視野に入れ、販売体制を充実させたい考えだ。
日本国内でリバロは、「高コレステロール血症、家族性高コレステロール血症」の適応で販売されており、2008年度の売上高は340億円。今後2~3年以内に500億円以上の売上を目指す。なお日本以外では、すでに韓国、タイ、中国でも販売されている。欧州は申請中で、2010年の上市を目指す。カナダでも申請準備中。ソルベイ ファーマ社と販売提携を結び、2010~11年の上市を目指すという。