武田薬品 重症セプシス治療薬の開発中止
公開日時 2009/02/23 23:00
武田薬品は2月20日、細菌やその毒素などに対する生体の過剰な炎症反応によ
り最悪では死に至ることもある重症セプシスの治療薬の開発中止を決定したと
発表した。
自社創製品で日米欧でフェーズ3にあり、米FDAからはファストトラック(優
先審査)指定を受けていた。同社は「臨床試験を継続するための評価基準に合
致しないことが明らかになったため、本剤にかかる開発戦略を見直した結果」
から中止を判断したとし、これ以上の詳細な理由は開示していない。有効性と
安全性に起因するものではないとしている。
同剤は細菌の菌体成分を認識する受容体の一つであるTLR4を介するシグナルを
阻害し、炎症反応を引き起こすサイトカインなどの炎症メディエー夕ーの産生
を抑制するという新規の作用を持っているという。この化合物を導出すること
については「検討していない」としている。