ノバルティス 免疫抑制剤ネオーラルの効能に「非感染性ぶどう膜炎」 公知申請
公開日時 2012/11/12 04:00
ノバルティスファーマは11月9日、免疫抑制剤ネオーラルカプセル、同内用液の効能に、ベーチェット病以外の「非感染性ぶどう膜炎」を追加する公知申請を行ったと発表した。炎症が長く続くと視力障害、失明に至るおそれがあるが、副腎皮質ホルモン薬による治療が十分な効果を上げなかった場合、次の治療の選択肢がなかった。
そのことから、追加する効能は、厚労省の「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議」で医療上の必要性が高く、公知申請も妥当と判断、10月の薬食審医薬品第二部会でも公知申請を了承したことから、今回の申請となった。
非感染性ぶどう膜炎は、眼内感染症がないにもかかわらず、ぶどう膜(虹彩、毛様体、脈絡膜の総称)に炎症が起こるもので、その発症には何らかの免疫異常が関連していると考えられている。同剤は免疫疾患であるベーチェット病で眼症状がある場合については適応を取得していたが、ベーチェット病以外の「非感染性ぶどう膜炎」には適応がなかった。
なお、公知申請は、申請しようとしている効能や用法が、広く一般的に行われ、科学的根拠も十分である場合に臨床試験を実施しなくとも承認申請し、承認が得られる制度。同省の検討会議と薬食審医薬品部会で公知申請が了承されれば、承認を待たずして申請効能は保険適用される特例があり、同剤も同様の扱いがされている。