ロシュ・D、エーザイ、エーディア 自己検査用血液凝固分析器を9月25日に新発売
公開日時 2012/09/13 04:00
ロシュ・ダイアグノスティックス、エーザイ、エーザイ診断薬事業小会社のエーディアは9月11日、抗凝固療法を受けている植込型補助人工心臓装着患者が自宅で定期的に血液凝固能を測定できる自己検査用血液凝固分析器「コアグチェックXSパーソナル」を9月25日に新発売すると発表した。患者は血液凝固能の指標であるPT-INRを約1分で測定できる。血液のサラサラ状態を患者が自宅で定期的にチェックできるため、安心感が得られるほか、異常値が出た場合の早期受診につなげられるメリットがある。
植込型補助人工心臓を装着している患者では、心原性脳塞栓症を発症する危険性が高く、抗凝固療法が必要となる。エーザイが販売している経口抗凝固薬ワーファリンは心原性脳塞栓症の治療や予防の第一選択薬として推奨されているが、定期的な血液凝固能のモニタリングが必要になる。
コアグチェックXSパーソナルは、医師の指導管理のもとで使用する。植込型補助人工心臓か機械式人工心臓弁を植込まれた患者で使えるが、公的医療保険では植込型補助人工心臓装着の患者のみ適用となる。これは診療報酬の算定ルールによるもので、ロシュ・Dは、「機械式人工心臓弁を装着されている患者さんについても、関係学会と協力して、保険適用に向けて取り組む」とコメントしている。
3社は2008年から医療機関向け血液凝固分析器「コアグチェックXS」シリーズで提携している。今回新発売するコアグチェックXSパーソナルについても既存シリーズと同様に、ロシュ・Dが製造販売元となり、エーディアが販売し、エーザイが販売支援する。