忙しいだろうが、たまには自分の幸せについて考えてみようよ
公開日時 2012/05/30 00:00
イーピーエス株式会社榎戸誠仏文学者兼武道家の幸福論内田樹(たつる)のどの本も読み応えがあるのは、著者自身の考えが確立されていて、決してぶれないからである。多くの本が出版されているが、自分の幸せについて考えてみようというMRには、『疲れすぎて眠れぬ夜のために』(内田樹著、角川文庫)が役に立つだろう。この著者の主張は、常識破りで刺激的だ。えっと驚いているうちに、術中に陥ってしまう。疲れるのは健全な徴(しるし)、飽きるのは活動的なあかしだ、満たされぬ欲望に身を焼いて一ランク上の自分を目指すようなことはもうやめよう、というのだ。「向上心は確かにある方がいい。でも、あり過ぎてはいけない。自分の可能性を最大化するためには、自分の可能性には限界があるということを知っておく必要があります。自分の『可能性』と...