潰瘍性大腸炎薬オンボー 処方増意向は9割弱
既存治療で効果不十分な症例で最初に処方する? 「処方しない」は5%にとどまる
公開日時 2024/11/01 00:00
潰瘍性大腸炎は、主に大腸粘膜にびらんや潰瘍を形成する原因不明のびまん性非特異性の炎症性疾患である。特徴的な症状として下痢、持続性または反復性の血便、腹痛、発熱などを伴う。若年から発症して慢性の経過をたどることが多く、便意切迫感や便失禁などによって社会活動の制限、QOLの低下を強いられるケースが少なくない。現在のところ完治に導く内科的治療はないため、臨床的寛解を目標にステロイド、免疫調整薬、生物学的製剤、JAK阻害薬などによる薬物療法で大腸粘膜の異常な炎症を抑え、便意切迫感などの症状をコントロールする治療が主体となる。とはいえ、既存治療では症状を緩和できないケースもあり、新たな治療選択肢へのアンメットニーズが存在している治療分野だ。2023年6月に発売されたオンボー皮下注(一般名:ミリキズマブ...