杏林製薬 新規免疫調節薬で米ベンチャーとライセンス契約締結
公開日時 2020/01/08 04:50
キョーリン製薬ホールディングスは1月6日、子会社の杏林製薬が米国の製薬ベンチャー aTyr Pharma,Inc.(本社:米国カリフォルニア州)と新規免疫調節薬「ATYR1923」に関するライセンス契約を締結したと発表した。杏林製薬は、「重点領域である呼吸器科領域での製品ラインナップの拡充を図り、当領域での更なるプレゼンス向上を目指す」としている。
契約により杏林製薬は、間質性肺疾患を対象とする同剤の日本における開発、販売に関する独占的権利を獲得。aTyr社に対し、契約一時金として800万米ドル、開発から発売までの進展に応じたマイルストンとして、最大1億6700万ドルを支払う。契約の締結日は非開示。
同剤は、ニューロピリン-2受容体に結合することで過剰な免疫細胞の活性化を抑制する作用を有する融合タンパク製剤。ファースト・イン・クラスの治療薬として、肺サルコイドーシスなど炎症疾患への効果が期待されている。現在、aTyr社が米国で肺サルコイドーシスを対象としたP1b/2a臨床試験を実施している。国内での開発計画は未定で、今後検討を進めるとしている。