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米・トランプ大統領 薬価を外国並みに引き下げる

公開日時 2018/11/01 03:50

米・ドナルド・トランプ大統領は10月25日、厚生福祉省(HHS)で薬価問題について会見、高薬価の医薬品については、諸外国並みに引き下げる方針を明らかにした。

同大統領は、米国の消費者は海外の消費者に比べ高い薬価を支払わされており、海外諸国は、米国で開発された薬剤に「タダ乗り」をしていると非難、「ある国に行けば、同じ薬剤が(米国の)20%の価格で買える」と現状を説明した。このため、公的高齢者保険のメディケアでは、失明を防ぐある点眼剤では年間10億ドル以上を余計に支払っており、海外諸国並みに支払うならば、10億ドルを1億8700万ドルに節減できると指摘した。また、メディケアではある抗がん剤が海外の7倍以上になっているなど不公平な実態だとして紹介した。

トランプ大統領は、今、それを正す時として、「HHSは、一定の薬剤についてメディケア(メディケア&メディケード・サービス庁)が諸外国の安い価格に基づいて償還価格を決定することを許可する」ことを明らかにした。そのうえで、連邦議会議員に対しては、「薬価がヘルスケアより重要だ」と伝え、議会の協力を求める考えを示した。

トランプ大統領は、「これは革命的な変革」で、医薬品産業や企業のためでなく国民のための変革であると訴えた。さらに、より高価な薬剤を処方すれば償還される出来高払いを修正し、一定額を償還させる定額払いを導入することを提言した。

さらに今回、メディケアを守るためにアクションを起こしたとし、メディケア・パートD加入の4500万人およびメディケア・アドバンテッジ加入の2000万人の高齢者のために(メディケア当局による)交渉のための新たなツールを与えたものと説明した。

今回のトランプ大統領の発言は、従来よりも一歩踏み込んだ薬価抑制の具体策と見られるが、中間選挙前に高齢者層の支持を取り付けたい狙いもあるものと見られる。

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