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骨粗鬆症による骨折患者の介護者 25%が離職・転職 復職には悲観的 AABP調査

公開日時 2019/03/25 03:50

骨粗鬆症によるとみられる50歳以上の骨折患者の家族介護者を対象にアステラス・アムジェン・バイオファーマ(AABP)が行った調査によると、25.0%が離職(休職含む)または転職していた。現在、離職中の介護者の約半数は復職を希望しているが、76.0%は復職が難しいと悲観的に考えていた。

骨粗鬆症に起因する骨折は、要介護状態になる主要因の一つ。その家族などの介護者の実態が十分に把握されていないという。そこで同社は2月、骨粗鬆症によるとみられる50歳以上の骨折患者を介護している家族3071人を対象にインターネットで調査した。

介護前に働いていた人(2639人)のうち25.0%が離職(休職含む)または転職。そのうち17.1%が離職していた。それら離職経験者の64.0%は現在も無職で、休職中は15.8%。現在、離職・休職中(359人)の53.2%は40代と50代だった。離職・休職中の47.9%が社会復帰を希望しているが「働くことが難しい」と悲観的に考えているのが76.0%に上った。

背景には、現在離職・休職中の介護者が、介護者全体と比較して、より介護期間が長く、より要介護度の高い家族を介護していたことがあるようだ。5年以上の介護をしている割合は、介護者全体では24.0%だが、現在離職・休職中の介護者では33.7%と高かった。要介護認定も4と5の割合が多く、介護負担が重いことがうかがえる。

調査を監修した鳥取大学医学部保健学科の萩野浩教授は、「骨折を経験した患者を支えている家族の負担や苦労が顕在化された。また、介護負担の大きさから離職を余儀なくされている介護者が多いことも示され、骨粗鬆症に伴う介護負担についても、社会全体で取り組む課題であることが示唆された」としている。

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