大日本住友 非定型抗精神病薬ルラシドン、19年度上期に承認申請方針 成長戦略品
公開日時 2019/01/15 03:50
大日本住友製薬は、次期の国内成長戦略品として期待する新規の非定型抗精神病薬ルラシドン(一般名、海外名ラツーダ)について、統合失調症と双極性障害うつを予定適応に2019年度上期(4~9月)に承認申請する方針であると明らかにした。
ルラシドンは、米国でラツーダの製品名で販売され、18年度売上見込みは1935億円と同社の成長を支える。日本での開発状況は、双極I型障害うつを対象に日本などで行ったフェーズ3試験で主要評価項目を達成したと2017年6月に発表。その後、統合失調症を対象にしたフェーズ3結果が待たれていたが、19年1月10日に主要評価項目を達成したとの解析結果速報を発表し、両適応を合わせて日本で承認申請することにした。
双極性障害メンテナンスについても治験が進められていたが、米国で適応がないことや当局との相談を踏まえて申請しないことにした。同社は試験結果による判断ではないとしている。
日本で統合失調症を対象に行ったフェーズ3(JEWEL試験)は483人を対象に、ルラシドン 40mg/日投与群(247人)とプラセボ投与群(236人)に無作為分けた二重盲検比較試験で、主要評価項目である投与6週間後の精神状態を評価する陽性・陰性症状評価尺度(PANSS)の合計スコアのベースラインからの変化量。その結果、ルラシドン群がプラセボ投与群と比べ統計学的に有意な改善したことが確認された。