ロールモデル「いる」女性管理職は3割未満 男女で開き PIDN 調査
公開日時 2018/05/31 03:51
ロールモデルがいる管理職は、男性では6割超なのに対し、女性では3割に満たないー。製薬企業20社の人事担当者などでつくる「製薬企業ダイバーシティネットワーク(PIDN)」が5月30日、発表したMRの働き方についての調査結果から分かった。PIDNでは、「生産性高く、持続的に働ける職場環境をつくる。その仕組みを現場で考えていくために調査を大きな一歩にしたい」としている。
調査は、MRの長時間労働や、営業現場で女性のリーダーが少ないなどの課題の解決につなげようと、17年秋に初めて実施した。現場のMRや管理職など、年代や働き方も様々な男女約1400人が、長時間労働の原因や、多様な働き方への考え方など44問に回答した。このうち、多様な働き方が会社の業績や競争力の強みとなることについては、性別や職位にかかわらず9割超が肯定的に回答した。
一方で、ロールモデルの不在が女性特有の課題となっていることや、医療従事者に認められたいと思うほど、夜間の対応頻度が高まってしまうことが業界全体の課題となっていることなどの実態も明らかになった。
調査を担当したデトロイト トーマツ コンサルティング合同会社の寺田弘志執行役員は、同日開催した報告会で、多くのMRが労働時間を短くしたい一方で、患者や医師に貢献したいという気持ちを持っていると指摘。「個人のなかでの対立が難しく、どうブレークスルーしていくかが大切だ」と訴えた。