国内市場は停滞期へ 急速な収益環境変化
公開日時 2017/06/30 00:00
革新的新薬こそ突破口編集部による製薬各社を対象にした決算アンケート(対象86社、回答65社)によると、国内市場は低成長期どころか、停滞期に入りそうである。成長を支える主力品の成長力に陰りが出始めている。後発医薬品の急速な浸透で、長期収載品にも頼る事業モデルは限界。後発医薬品メーカーも収益力の低下が見られる。市場は、革新的新薬を軸とする新薬市場と、後発医薬品、基礎的医薬品を軸とするエッセンシャル市場とに2極化を求め始めた。時に政府も、文字通り「薬価制度の抜本改革」に着手し、成長を支えた新薬創出加算の大幅見直し、薬価の毎年改定など、制度面から産業構造改革を迫る姿勢を強めている。この市場構造・収益構造の変化は速い。製薬各社は新たな事業モデルの選択、成長路線の構築に手を拱いてはいられない。(沼田佳之...