LSIメディエンス 中央総合ラボラトリーで不適切な精度管理図の作成が発覚 外部調査委員会で原因分析へ
公開日時 2023/12/12 04:51
臨床検査会社のLSIメディエンスは12月8日、中央総合ラボラトリー(東京都板橋区)で行う免疫関係の検査85項目について、月次の測定機器の精度管理図を作成する際に実測値と異なる数値を意図的に用いて不適切な精度管理図を作成していたと公表した。同社は、12月中に精度管理の専門家および外部法律事務所の弁護士で構成する「外部調査委員会」を組成し、原因分析と再発防止の是正措置を講ずる。なお、今回の事案に起因した健康被害の報告はないという。
問題となった制度管理図とは、管理試料の測定時ごとの分析や対処に加えて、中長期的な傾向等を確認するために、管理試料の日々の測定結果を元に作成するグラフのこと。管理試料の測定結果に異常等がある場合は、試薬や測定機器の状態の確認や測定機器の較正等の対処が行われる。今回の事案は、実測値と異なる数値を意図的に用いて不適切な精度管理図を作成していたというもの。同社は、すでに当局に報告する一方で、外部法律事務所の弁護士から構成される調査チームを今年10 月に組成し、調査を進めていた。
同社によると、不適切な精度管理図の作成を直ちに中止するとともに、既に精度管理図作成手順書を改訂するなど是正措置を実施している。今後は外部調査委員会を通じ、原因分析および再発防止策に基づき更なる是正措置を実施するとしている。