周回遅れの日本の製薬ビジネスを考える
公開日時 2022/07/01 00:00
編集長沼田佳之日本の製薬ビジネスはいま大きな分岐点に差し掛かってきた。2000年代初頭のブロックバスターモデルが全盛期だった時代はもはや終わりを告げようとしている。新薬開発はバイオ創薬を軸にアンメットニーズの高い疾患領域にシフトし、上市後の情報提供活動もニッチで深い専門情報をデジタルで迅速に発信することが求められる。これによりMR活動の主戦場も医師と患者の良好な関係を構築すべく、治療アプリやデジタルソリューションを使って患者の満足度向上を支援する役目に変わりつつある。しかし、現実論としてこれを実現のためのハードルは高い。今後のビジネス変革はどう進めるべきかを最後に考えてみたい。製薬業界を取り巻く環境はこれまでも大きく変化してきた。本特集を通じ、データで示してきたように、欧米などグローバル市場...