厚労省 医政局通知で卸連に法令順守の徹底を要請 談合事件判決受け
公開日時 2021/07/05 04:50
厚生労働省は7月1日、日本医薬品卸売業連合会宛に法令順守の徹底を求める通知を医政局長名で発出した。独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)が発注した医療用医薬品の入札をめぐる談合事件について独占禁止法違反による有罪判決を言い渡されたことを踏まえたもので、会員企業に対してコンプライアンスのさらなる徹底を求めることを要請している。
通知では、公的医療保険制度下で医療用医薬品の流通を担うことから、「公正な競争・取引を通じて透明かつ適切な市場実勢価格が形成されるよう努める必要があり、独占禁止法をはじめとする関係法令遵守の徹底は、その社会的使命を果たしていくうえで最も重要な責務」とした。
そのうえで、今回の談合事件について、「医薬品卸売り業界のなかで模範となるべき企業が法令に違反する行為を行ったもの」と指摘。「業界全体に対する社会的な信用が毀損し、薬価制度の信頼性に対する国民の疑念を招く事態となったことを重く受け止め、
会員企業に対しコンプライアンスのさらなる徹底を求めるなど、全力をあげて対処することを要請する」としている。