分析ガイドライン入門~(3)分析対象集団と比較対照技術 比較対照の設定で試される企業戦略と交渉能力
クレコンメディカルアセスメントCOO 小林慎
公開日時 2019/09/30 00:00
クレコンメディカルアセスメント株式会社取締役最高業務責任者(COO)小林慎費用対効果評価では分析対象集団や比較対照の設定により結果が大きく変わる可能性があります。特に比較対照の設定には注意が必要です。今回は分析ガイドラインで示されている分析対象集団と比較対照技術について紹介します。分析前は検討の観点設定がカギ今回は分析ガイドラインの「3.分析対象集団」と「4.比較対照技術」を取り上げたいと思います(図1)。費用対効果評価では、分析に先立ち様々な条件設定が必要となります。それは、臨床試験がプロトコルで様々なルールを決めて開始されるのに似ています。前回紹介した「分析の立場」は、分析に先立ち決めておかなくてはならない条件のひとつですが、これは「決める」というより「(公的医療の立場に)すでに決められ...