医師が選ぶ今年の漢字は「免」 ノーベル賞のインパクトを反映
公開日時 2018/12/19 03:50
医師専用のコミュニティサイト「MedPeer」を運営するメドピアは、医師が選ぶ今年の漢字を「免」と発表した。京都大学の本庶佑特別教授ががん免疫療法の発見で、ノーベル賞を受賞した結果が反映された。一方で、医学部の不正入試をめぐる一連の問題を指摘する「裏」が5位にランクインするなど、悲喜こもごもの医学界の1年を表した。
「免」は総回答3036のうち212票を集めた。3位にもノーベル賞に関する「賞」がランクイン。いずれも受賞によるインパクトを評価する声が相次いだ。2位の「災」は、豪雨や地震など自然災害が多い年だったことを反映して票を集めた。「災害医療の重要性を再確認する1年だった」などの理由が寄せられた。4位には、新専門医制度や診療報酬改定、医師の働き方改革など医学界の変化について表す「変」がランクインした。
ベスト10の主な理由は以下の通り。
■ベスト10と、主な理由(コメント抜粋)
順位
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漢字
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票数
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主な理由
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1位
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免
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212
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・免疫チェックポイント阻害剤の開発がノーベル賞。(50代、消化器内科)
・ノーベル賞を受賞した研究により、免疫チェックポイント阻害剤が広く知られるようになったため。(50代、小児科)
・免疫療法元年にふさわしい本庶先生のノーベル賞受賞から。(60代、一般内科)
・がん治療では免疫チェックポイント阻害薬の一年でした。(40代、放射線腫瘍科)
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2位
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災
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205
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・相次ぐ豪雨、台風、北海道の地震、酷暑など、災害が相次いだ年だったので。(50代、アレルギー科)
・災害が多く災害医療の重要性を再確認する一年だった。(20代、一般内科)
・以前選ばれた年があった気はするが、今年ほど災害が多かった年もなかなかない気がする。実際に何か支援しようという気持ちにさせられた年でした。(30代、神経内科)
・病院の水害が深刻。(60代、アレルギー科)
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3位
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賞
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116
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・本庶佑先生のノーベル賞受賞が日本医学界の最大のインパクトと考えるから。(60代、アレルギー科)
・本庶佑京大特別教授のノーベル医学生理学賞受賞がありました。医学部の入試で女子への差別などの問題のあるニュースが多かった中、飛び込んだ明るいニュースでしたので、余計に印象に残りました。(50代、小児科)
・金メダル、ノーベル賞と様々な喜ばしい事が有ったから。(30代、総合診療科)
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4位
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変
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72
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・新専門医制度が始まり、いろいろ制度変更が行われるから。(50代、一般外科)
・医師の働き方改革で、働き方が変わるきっかけとなる一年だったので。(30代、アレルギー科)
・遠隔診療が保険診療になったりなど今年も変化が多い年でした。(40代、消化器内科)
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5位
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裏
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71
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・文部省官僚子弟の裏口入学を発端として医学部入試の実態が露呈。最後は現役の女医が憂えるほどの女子差別是正に至った。(50代、一般内科)
・ただの裏口入学から不正入試にまで話が広がり大変なことになった。(40代、麻酔科)
・東京医大などの入試において入学者の選抜に様々な操作が加えられていた。文部省事務次官の息子の裏口入学が発覚した。(50代、一般外科)
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6位
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忍
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60
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・診療報酬請求や医療訴訟などに、耐え忍んでいるから。(50代、一般内科)
・医療業界には何も良いことはなく、ここ10年以上忍耐の連続です。(40代、整形外科・スポーツ医学)
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7位
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癌
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59
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・本庶先生の研究でがん治療が飛躍的に進んだ。(60代、小児科)
・がん免疫療法のノーベル賞受賞と、医師の働き方についてはなかなか治るものではない“癌"のようなものだったが、それを改革しようとし始めたこと。(30代、循環器内科)
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8位
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乱
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58
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・政治も経済も医療もすべてが乱れているから。(40代、緩和医療科)
・いろいろな治療法咲き乱れ。(50代、一般内科)
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9位
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女
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56
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・入試不正、働き方改革など女性医師を取り巻く問題が目立った。(50代、一般内科)
・女性受験生の医学部合格制限の話題が明るみになったので。(30代、皮膚科)
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10位
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終
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54
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・平成も今年きりです。(60代、消化器内科)
・平成の終わり。この世の終わりかと思うような天災、米朝首脳会談や2島返還など、これまでの体制の終了を思わせるような出来事など。(40代、精神科)
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医師コミュニティサイト「MedPeer」調べ