日本医療機能評価機構 投薬時の患者取り違えで注意呼びかけ
公開日時 2016/07/22 03:50
日本医療機能評価機構はこのほど、投薬時の患者を取り違えについて「医療安全情報」(No.116)を出して、医療機関、医療従事者に注意を呼びかけた。患者の名前の確認が不十分であったことなどより、患者を取り違えたミスが2013年1月~16年5月までに6件報告されたとしている。
報告例の中には、看護師が患者Bの睡眠薬を患者Aの胃管より投与した後、患者Aが舌根沈下を起こしてから、看護師が誤りに気付いたケースもあった。患者Aには睡眠薬の指示がなく、患者Aのゴミ箱を見ると患者Bの氏名が記載された空の薬包があったという。看護師は、患者Aを患者Bと思い込み、同性で同年代の患者Aの病室に行き、薬包の患者氏名とネームバンドの照合を行わないまま、投薬したことが原因だとしている。
ミスの報告があった医療機関からは、▽薬包などの氏名とネームバンドを照合する▽口頭で患者を確認する際は、患者に氏名を名乗ってもらい、薬包などの氏名と照合する--対策が取られたという。この医療安全情報は7月15日に発表された。