シェアメディカル 医療辞書搭載のスマホ・タブレットPC用日本語入力「医詞」を提供開始
公開日時 2015/10/02 03:50
シェアメディカル(代表取締役:峯 啓真)はこのほど、24万語の医療辞書を搭載したスマートフォン・タブレット用日本語入力アプリ「医詞」(いことば)の提供を開始した。医師、薬局薬剤師、訪問看護師などが在宅医療の現場から患者の診療情報をスマートフォンやタブレットPCで入力することを想定し、難しい傷病名の誤変換などに対応できる医療辞書を開発した。対象機種は、Android OS4.4以降のタブレットPC、スマートフォン。iPadやiPhoneなどiOS用も開発中で、10月下旬を目途に公開する予定。
厚労省の推し進める地域包括ケアシステムでは、かかりつけ医や保険薬局の薬剤師、訪問看護ステーションの看護師などが直接患者の自宅を訪問し、必要な医療サービスを提供する機会が増加する。在宅での診療に際しては、バイタルサインや看護記録などの情報を医療者が持参したスマートフォンやタブレットPCなどに入力し、同じ2次医療圏域内の医療チームと情報共有することなどが求められる。
「医詞」はこうした地域医療の現場に従事する医療者のサポートツールとして開発された。従来の入力端末では、「一度に変換できない」「変換候補に出てこない」「誤変換が多い」などの課題があった。
これら課題を克服するため「医詞」は、一般医学用語、薬学、歯科、解剖、検査、介護、外科など、特に医療現場で頻用される24万語の専門用語を搭載した。例えば、頤後方 (いこうほう)や、蜂窩織炎 (ほうかしきえん)といった難解な医療用語をスムーズに予測変換する機能を有している。なお、医療辞書については、オフィス・トウェンティーワン社製の医療辞書を採用した。そのほか、患者の病態情報などを扱うことから、バックグラウンド通信は一切行っておらず、入力内容が外部サーバーなどに送信されることは無いとしている。利用料金は、4800円。Webサイトはこちら
同社は、介護や美容、カウンセリングなど特定分野に特化した辞書の開発、電子カルテ、電子履歴などの医療アプリベンダーや、製薬企業、医療機器メーカーへのOEM提供などを目指す方針だ。