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神奈川県内科医学会・横浜内科学会 「第1回MR研修会」開催 MR約220人が参加 地域医療パートナーへ第一歩

公開日時 2015/08/31 03:52

神奈川県内科医学会・横浜内科学会共催の「第1回MR研修会」が8月30日、神奈川エリアで活動する現役MR約220人が参加して横浜市内で開催された。研修会では、学会に所属する医師らが専門領域ごとに最新の知見を紹介。地域医療を共に支えるパートナーとしてMRに対する期待や要望などを語った。研修会後に本誌取材に応じた宮川政昭・神奈川県内科医学会会長は、「地域医療のパートナーとして第一歩を踏み出した。今後は毎年8月末の日曜日開催を原則とし、来年、再来年と続けたい。この研修会に参加したMRと一緒になって来るべき地域包括ケア時代の地域医療に取り組みたいと考えている」と強調した。


◎MRが備えるべき10テーマで、学会医師が最新知見を講義


第1回MR研修会は、①内科診療、②H.pyloriと消化器疾患、③冠動脈ステントの抗凝固療法、④肝疾患、⑤新脳卒中治療ガイドラインから、⑥CKD、⑦吸入療法のピットフォール、⑧SOS糖尿病、⑨認知症診断、⑩MRとしての禁煙支援―の10テーマごとに学会の医師が最新のトピックスを紹介し、MRとの連携方策についての考え方を披露した。その後のディスカッションでは、宮川会長を座長に、MR認定センターの近澤洋平氏、ファイザー流通政策グループの飯田浩一氏、ミクス編集部の望月英梨氏がそれぞれMRに求められる要件やスキルについて語った。


MR認定センターの近澤洋平氏は、「ネット情報と同じものばかり提供していると、MRはいずれネットに置き換わってしまう」と危機感を表明。「MR活動の原理原則に立ち返り、情報の“収集・提供”に努めなければならない」と訴えた。また、「かつてMRは医局や病棟などで医師の雑談に耳を傾けることができた。しかし、いまのMRは(訪問規制強化などで)医療のリアリティーに接する機会が少なくなっている」と述べ、今回のようなMR研修会を通じ、「医療現場を垣間見ることはMRにとっても有意義だ」と強調した。


ファイザー流通政策グループの飯田浩一氏は、「常にオーナーシップとリーダーシップを発揮できる人材が求められている」と強調。「なかなか高いハードル」と述べながらも、MRには「高いコミュニケーション力、考え抜く力、変化への準備」を求めたいとした。特に、考え抜く力については、ビジネス環境が変化するなかでキーアカウントマネジメントが求められると指摘。環境変化を成長の機会とすべく、新たなプロモーションモデル、役割の定義、体制、求められる人材などについての検討を深めるべきとの見解を示した。


ミクス編集部の望月英梨氏は、高齢化が進む中で地域包括ケアの重要性が高まっていると説明。「医師は介護職との連携に動き出した」とし、次世代MRには連携のサポートが求められると述べた。そのうえで、安全性情報の重要性を指摘し、「情報提供に、新薬、標準薬の垣根はないのではないか。地域情報を絡めた情報提供を」と訴えた。


◎市民公開講座は「一個人として、市民感覚で協力して欲しい」


ディスカッションでは研修会の講師役を務めた医師から、今後の地域包括ケア時代を見据え、MRも地域医療にもっとコミットすべきとの発言が相次いだ。


座長を務めた宮川会長も、「市民公開講座はMRという立場だけでなく、地域に根付いた一人の個人として、市民感覚で協力して欲しい」と強調した。一方、製薬企業に対しては、「企業の社会的価値をもっと出すべきではないか」と提起した。

 

 


 

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