大手卸決算、トンネル出口見えるも正念場へ 未妥結20%残し6期ぶり粗利率増、価格形成力復活か
公開日時 2013/06/30 00:00
サプライチェーンロジスティクス研究会保高英児●営業利益率回復半ば、連結0.9%・医卸事業0.7%、スズケン3期ぶり赤字脱出●透明化進展しカテゴリー別取引から単品単価取引へ、原価把握が課題13年3月期の卸決算は長いトンネルの出口が見え始めた。大手卸5社の医薬品卸事業は07年3月期決算以来、7年ぶりに粗利率増に転じた。医卸事業の5社平均営業利益率は0.7%に回復、07-08年に1.3%を出して以来の高水準とはいえ、まだ半分強である。その間、流通透明化・新薬創出加算に利益構造の変化も加わり、シェア争いを端緒に価格形成力は崩壊していた。しかし卸経営に後がなくなった昨年度は、各卸とも利益確保、脱総価取引に真剣に取り組み、変化がはじまった。一方、消費税からみの3年連続薬価改定がこれからはじまる。未妥結対...