ヘリコバクターピロリ感染胃炎の除菌療法承認
公開日時 2013/02/22 04:01
ヘリコバクターピロリの除菌療法である3剤併用療法に含まれる薬剤を製造・販売する武田薬品など各社は2月21日、ヘリコバクターピロリの感染胃炎における除菌療法にかかる適応を追加する承認を取得したと発表した。
3剤併用療法では、胃酸抑制薬のプロトンポンプ阻害薬(PPI)と抗生剤のアモキシシリン、抗生剤のクラリスロマイシンまたはメトロニダゾールの3種類を同時に併用する。含まれる薬剤の詳細は次の通り―タケプロンなどのPPI(武田薬品、アストラゼネカ、田辺三菱製薬、エーザイ、マイラン製薬、大原薬品)、パセトシンなどアモキシシリン(協和発酵キリン、アステラス製薬、武田薬品)、クラリスなどクラスリスロマイシン(大正製薬、アボット、マイラン製薬、高田製薬)、フラジール(メトロニダゾール、塩野義製薬)、組み合わせ製剤のランサップ、ランピオンパック(武田薬品)。
同療法の保険適用疾患は胃潰瘍や十二指腸潰瘍などに限られていたが、2011年12月に日本消化器病学会を含む関連3学会がヘリコバクターピロリ感染胃炎の追加適応について要望書を提出。12年に関連企業が公知申請を行っていた。追加適応が認められたヘリコバクターピロリ感染胃炎の患者数は把握されていないが、胃炎および十二指腸炎の患者数は、11年の厚生労働省患者調査で57万人だった。