12月度薬剤採用アンケート トップは2か月連続でベタニス錠、2位はネキシウム
公開日時 2012/03/12 04:03
ミクス編集部が行った2011年12月度の病院薬剤採用調査によると、採用件数のトップは前月に続きアステラス製薬の過活動膀胱治(OAB)療薬ベタニス錠(ミラベグロン)となった。11年9月16日に尿意切迫感、頻尿及び切迫性尿失禁を効能・効果として発売されたもの。同剤は1日1回経口投与の選択的β3アドレナリン受容体作動性のOAB治療薬。アステラス製薬は2006年にOAB治療薬としてベシケアを発売している。ベタニス錠の上市でOAB治療の選択肢を広げたい考え。なお、採用に際しては、薬理作用や有効性、安全性が評価された。
2位には、第一三共/アストラゼネカのプロトンポンプ阻害薬ネキシウム(エソメプラゾール)となった。既存薬に比べての有効性が評価された。3位にはMSDのMRSA感染症治療薬キュビシン静注用(ダブトマイシン)がランクされた。同剤は11年9月22日に発売された。グラム陽性菌の細胞膜に結合し、細胞機能不全を引き起こして細菌を死滅させるという新しい作用機序を有する。採用にあたっては有効性が評価された。
◎医師の新規処方はネキシウムがトップ
12月度の医師の新規処方ランキングでは、第一三共/アストラゼネカのプロトンポンプ阻害薬ネキシウム(エソメプラゾール)がトップとなった。2位には慢性疼痛・抜歯後疼痛治療剤トラムセット配合錠(トラマドール塩酸塩/アセトアミノフェン)がランクされた。3位にはノバルティスファーマのCOPD治療薬オンブレスが入った。同剤は1日1回吸入の新規長時間型吸入β2刺激剤。11年9月20日に新発売された。
◎自由コメント アリセプトのGE採用に関するもの多数
医師からの自由コメントをみると、アリセプトのジェネリック品の採用を検討するものが見られた。一方、薬剤部のコメントからもアリセプトのジェネリック品に関し、複数の企業からディティールがあったことが報告されている。
調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答頂いた病院薬剤部から80病院(国公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測をお願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。臨床医についてはMCIとの協力により、内科系医師についてインターネットより回答を得た。
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