7月度病院採用ランキング フェブリク錠、メマリー錠がトップ
公開日時 2011/08/31 04:02
ミクス編集部が行った7月度の病院採用ランキングによると、帝人ファーマが自社創製した新規高尿酸血症治療剤「フェブリク錠」(一般名:フェブキソスタット・5月17日発売)と、第一三共のNMDA受容体拮抗アルツハイマー型認知症治療薬メマリー錠(一般名:メマンチン塩酸塩・6月8日発売)がトップとなった。
次いで中外製薬と大正富山が共同販売する活性型ビタミンD3製剤「エディロールカプセル」(一般名:エルデカルシトール・4月11日発売)、慢性骨髄性白血病の一次治療薬として承認された抗悪性腫瘍剤タシグナ150㎎カプセル(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物・3月18日発売)、直接トロンビン阻害薬プラザキサ(ダビガトランエテキシラート)がランクされた。プラザキサ以外はすべて初のランクイン。
このうちフェブリク錠は同領域で40年ぶりの新薬。採用にあたっては、新規の作用機序や有効性が評価された。国内で1600万人と推定される痛風および高尿酸血症患者のQOL向上に期待されている。
メマリーは中等度から高度アルツハイマー型認知症の標準的治療薬の一つとして、世界70か国で使用されている。アリセプトに続く新しい作用機序の薬剤として評価された。
◎医師の処方ランク トップはプラザキサ、長期処方解禁の糖尿病薬が続く
医師の新規処方ランキングでは、前月に引き続き直接トロンビン阻害薬プラザキサがトップをキープ。次いでDPP-4阻害薬のエクア、ネシーナ、さらにビグアナイド系経口血糖降下薬メトグルコがランクされた。いずれの薬剤とも長期処方の解禁による影響が大きい。そのほか「虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全」の効能効果を追加し、慢性心不全に対する専用剤形(同錠0.625)を6月3日から発売している選択的β1アンタゴニスト「メインテート錠」もランクインした。
◎膀胱がんの発症リスクが報じられたアクトスで複数の医師コメント
医師からのコメントでは、膀胱がんの発症リスクが報じられたアクトスに関するものが目立った。「使用経験を迷っている」、「副作用報道で混乱がある」など。
本調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答頂いた病院薬剤部から80病院(国公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測を お願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。臨床医についてはMCIとの協力により、内科系医師人についてインターネットより回答を得た。
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