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危険因子、コスト、認容性など考慮した個別化治療を求める

公開日時 2011/01/27 04:00

脳卒中2次予防GL改訂

 

 

 

 

米国心臓協会(AHA)と米国脳卒中協会(ASA)は、2010年10月に「脳梗塞または一過性脳虚血発作(TIA)のための脳卒中予防に関するガイドライン(GL)」を改訂した。2008年に一部改訂はあったものの、本格的な改訂は2006年以来4年ぶり。抗血小板療法を中心に、GLの内容を紹介する。

 

 

 

 

 

 

 

 

非心原性脳梗塞患者または一過性脳虚血発作(TIA)患者に対する二次予防としてGLでは、脳卒中と心血管イベントの発症リスクを減少させることから、「経口抗凝固薬よりむしろ、抗血小板薬が推奨される」とした(推奨度:ClassⅠ、エビデンスレベル:A)。
 

抗血小板療法としては、アスピリン、クロピドグレル、アスピリン+ジピリダモールの合剤を“受け入れられる”治療選択肢とした。治療薬の選択に際しては、患者の危険因子、コスト、認容性などを考慮した個別化治療を求めた。
 

その上で、初期治療として、アスピリン単剤(50mg/日~325mg/日、エビデンスレベル:A)とアスピリン+徐放性ジピリダモール(エビデンスレベル:B)を推奨度ClassⅠ、クロピドグレル単剤(75mg)を推奨度ClassⅡa(エビデンスレベル:B)で推奨した。

 

 

 

 

 

スタチンを用いた積極的な脂質低下療法 ClassⅠで推奨

 

 

一方で、強力な脂質低下療法の有用性については、「SPARCL」試験などのエビデンスを踏まえ、「LDLコレステロール(LDL-C)>100mg/dLのアテローム性虚血性脳卒中、TIA患者に対する、スタチンを用いた積極的な脂質低下療法は、脳卒中と心血管イベントのリスクを減少させる」とした(推奨度:ClassⅠ、エビデンスレベル:B)。
 

LDL-Cの治療目標は、治療開始時の半数、または70mg/dL未満を推奨している(推奨度:ClassⅡb、エビデンスレベル:B)。
 

なお、GLは学術誌「Stroke」のOnline版に、2010年10月2日掲載された。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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