君は、子供のために、ここまで闘えるか
公開日時 2010/09/29 00:00
株式会社ファーマネットワーク榎戸誠◎実話の迫力製薬業界への先見性に満ちた鋭い提言で知られる井上良一氏から強く薦められたのが、『小さな命が呼ぶとき』(ジータ・アナンド著、戸田裕之訳、新潮文庫、上・下巻)である。この作品には多くの魅力があるが、MRの視点に立った場合、3つに絞ることができる。その1は、今、流行りのお涙頂戴の作り話ではなく、正真正銘の実話であること。従って、著名な製薬企業が実名で登場すること。その2は、患者数が少ない難病の治療薬の研究・開発のプロセスが詳細に綴られていること。その3は、新薬開発競争を繰り広げる製薬企業、そして、バイオテクノロジーのヴェンチャー企業に資金を提供するヴェンチャー・キャピタル(投資ファンド)の経済的な側面が赤裸々に描き出されていること。◎父親の果敢な挑戦ノ...