厚労省 ファイザーのチャンピックスなど使用上の注意の改訂を指示
公開日時 2009/08/11 04:00
厚生労働省は8月7日付で、禁煙補助薬バレニクリン酒石酸塩(ファイザーのチャンピックス)や不整脈治療薬シベンゾリンコハク酸塩(アステラス製薬のシベノールなど)などについて使用上の注意の改訂を関係団体に対し指示した。
バレニクリン酒石酸塩は、因果関係が明らかになっていないものの、「うつ気分、不安、焦燥、興奮、行動又は思考の変化、精神障害、気分変動、攻撃的行動、敵意、自殺念慮及び自殺」が報告されているとし、統合失調症や双極性障害、うつ病などの精神疾患患者を慎重投与に追記することとした。また、副作用には「皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)」を追記することとした。
シベンゾリンコハク酸塩は、心電図検査について▽基礎心疾患(心筋梗塞、弁膜症、心筋症等)があり、心不全を来すおそれのある患者▽高齢者▽他の抗不整脈薬との併用▽腎機能障害のある患者――については「心停止に至ることがある」と注意喚起。頻回の心電図検査を実施することとした。
また、重大な副作用では、免疫抑制剤ミコフェノール酸モフェチル(中外製薬のセルセプト)が「赤芽球癆」、慢性骨髄性白血病治療薬イマチニブメシル酸塩(ノバルティスファーマのグリベック)が「横紋筋融解症」、キノロン系抗菌剤メシル酸ガレノキサシン水和物(アステラス製薬のジェニナック)が「幻覚、せん妄等の精神症状」について、それぞれ追記するよう指示した。