ツムラは3月25日、社員の主体的なスキルアップ実現につなげようと、副業制度の導入を決めた。対象は新卒３年以内とキャリア採用１年以内を除く全社員で、4月１日から導入する。薬剤師資格や語学などを活かした副業を想定し、副業の経験を本業でどう生かすかなど面談によるフォローも行うという。

副業制度では、勤務時間外や休日を対象に開始希望日の１か月前までに申請書を提出し、承認を受けることと規定。申請時には本業への活かし方も自己申告し、面談を行うことで日々の業務への還元につなげていく。健康管理の観点から深夜や早朝の副業は禁止し、副業終了から翌日のツムラでの就業開始までの間、インターバルを11時間以上空けるよう定める。そのため、別の会社にも所属する兼業ではなく、スポット的に働く形を想定しているという。

ツムラは2022年4月から始まった長期経営ビジョン「TSUMURA VISION “Cho-WA” 2031」において、「Potential Abilities Development（潜在能力開発）」をビジョン実現に向けた土台と位置付け、人に焦点を当てた経営を掲げる。副業制度の導入で「社員一人ひとりが自主・自立的に活躍できる場を社外に広げ、さまざまな分野の人々とのつながりや、副業で得た経験やスキルを自身の成長に結びつけることを支援する」としている。