科研製薬 アタマジラミ症治療薬イベルメクチン外用を導入、開発へ
公開日時 2019/03/01 03:50
科研製薬は2月28日、アーバー社がアタマジラミ症治療薬として米国で販売するイベルメクチン0.5%外用剤(米国販売名「Sklice Lotion」)を、日本で開発、事業化する契約を締結したと発表した。同剤については、日本皮膚科学会などから開発要望されていたもの。厚労省の「医療上の必要性が高い未承認薬・適応外薬検討会議」での検討を経て、開発企業の公募がなされ、科研が開発を申し出ていた。開発計画は今後検討する。
日本皮膚科学会などからの要望によると、アタマジラミ症は年間約83万世帯と推定される。科研の発表資料によると、近年、沖縄県を中心に既存薬剤に抵抗性を示すケースが問題となり、同剤の開発が要望された。同剤はローション剤。
科研は「開発企業が公募された経緯に鑑み、一日も早い上市に向けて遅滞なく開発を進めたい」としている。同社は、アーバー社に対して契約一時金を支払うとともに、開発及び販売マイルストン、ロイヤルティを支払う。
イベルメクチンは駆虫剤で、国内では腸管糞線虫症、疥癬の治療薬ストロメクトール錠(製造販売元:MSD、販売:マルホ)が承認されている。