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リーズンホワイ 地域包括ケア睨み「地域型MR」の戦略分析ツール開発へ

公開日時 2016/03/28 03:52

医療経営のデータ分析サービスを提供するリーズンホワイ(塩飽哲生代表取締役 本社・東京都港区)は3月25日、医療圏間の患者の流入・流出状況など「地域型MR」の概念を取り入れたサービスの設計・開発に着手すると発表した。国の地域包括ケアシステムの浸透に伴い、製薬企業のMR活動が医療圏を軸とした地域・エリア型に特化することを想定したもの。がんや白血病など専門疾患を診る専門医や医療機関がエリア内で集約化されることから、専門医と患者のマッチングを意識したシステムの開発も目指す。これに伴い同社は、専門医限定SNS「Whytlink」のユーザー数を増強するほか、16年度中に心臓外科、呼吸器外科の疾患を中心に患者と医師のマッチングサービス「FindMe」をスタートさせる方針だ。


◎病院データなどを組み合わせて患者の流れを分析


同社の提供する「リーズンホワイ・ストラテジー」は、全国3000のDPC病院や出来高病院の実績値、市区町村別人口データなどを組み合わせ、将来の患者数予測や流入・流出患者数、さらには各病院の実績値の経年変化を疾患別に分析できるツール。すでに医療機関や官公庁、製薬企業、医薬品卸、医療機器メーカーへの納入実績がある。今回は、国の進める地域包括ケアシステムへの対応を主眼に、MR自身が担当エリア内の患者行動などを分析し、これに基づき医師や医療者、周辺事業者と、病院や診療所の事業計画や診療科別目標値などについて情報提供できる「地域型MR」サービスツールへのリニューアルを目指す。


◎専門医と患者のマッチング 16年度は弁膜症と肺がんで


このほか同社は、患者の住居地で専門医を探すことのできるマッチングシステムの開発に着手する。15年5月から同社は専門医限定ソーシャルネットワーキングサービス「Whytlink」をスタートさせており、専門医の経歴、所属病院、専門分野、論文歴、受賞歴などの情報を掲載している。また、医師同士のコネクション構築や高度治療症例を介した医師同士のネットワークなどをサポートしている。
同社は、このサービスに加え、地域の専門医と患者がマッチングできる「FindMe」の開発にも着手する。サービスの対象は、退院時の治癒・軽快・寛解率が89%未満の治りにくい疾患。急性白血病や脳腫瘍などの悪性腫瘍、小人症などが含まれる。16年度中に弁膜症や肺がんなどで実施する方針。同社としては、WhytlinkとFindMeの両サービスを中国、インド、インドネシアなど世界展開を目指す考えだ。


◎総額1億6000万円の第三者割当増資を実施


同社は今回の事業基盤の強化に伴い、ファストトラックイニシアティブ(木村廣道代表取締役)が運営する投資事業有限責任組合および東大総研を引受け先とする第三者割当増資を実施し、同日付で総額1億6000万円を資金調達した。また経営体制の強化を目的として、ファストトラックイニシアティブの佐藤正晃氏(MC3.0研究所主宰)が社外取締役に、日本データサイエンス研究所代表理事の加藤エルテス聡志氏が監査役に、それぞれ就任した。


 




 

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