参天製薬 緑内障・高眼圧症治療薬セタネオ点眼液を発売
公開日時 2025/10/24 04:50
参天製薬は10月23日、緑内障・高眼圧症治療薬のセタネオ点眼液0.002%(一般名:セペタプロスト)を発売した。22日付で薬価収載されたもの。1回1滴、1日1回点眼で用いる。薬価は0.002%1mL 800.00円(1日薬価:40.00円)。中医協資料によると、10年後のピーク時売上予想は36億円。
FP受容体作動作用に加え、EP3受容体作動作用を有する新規メカニズムのプロスタグランジン系治療薬。セペタプロストはプロドラッグであり、点眼後は主に角膜中で速やかに加水分解され、FP受容体及びEP3受容体に対して結合、刺激することで房水流出を促進し、眼圧下降作用を示す。
緑内障治療では、眼圧下降点眼薬の単剤(単薬)療法が不十分な場合に多剤併用(配合点眼薬を含む)を行うことが考慮される。しかし、複数薬剤の点眼による副作用の増加、および点眼回数の増加に伴うアドヒアランスやQOLの低下などに留意する必要がある。これらのことから同社は、「新たな作用機序による強力な眼圧下降作用を有する眼圧下降薬の登場が望まれている」と指摘。FP受容体及びEP3受容体を単一の成分で刺激するセタネオの販売によって、緑内障患者に新たな治療選択肢を提供するとしている。
同社の栗原逸平取締役(日本事業統括兼事業開発担当)は、セタネオについて、「新たな第一選択薬になり得る本剤の提供を通じて、緑内障治療の幅が広がり、患者さん一人ひとりにより適した治療薬を届けられることを目指す」とコメントしている。