調剤薬局で急増する電子処方箋システムの導入 院内・入院処方への拡大では病院の参画が必須に
木曽病院が示す電子処方箋の重要性
公開日時 2024/11/01 00:00
電子処方箋管理サービスの本格運用は2023年1月から始まったが、特に病院・診療所における普及は伸び悩んでいる。そのような状況の中、長野県木曽郡木曽町の地方独立行政法人長野県立病院機構長野県立木曽病院は、昨年8月に県内で初めて電子処方箋システムを導入した。全国的にも20番以内という速さである。こうした地域の基幹病院の動きを受け、木曽地域にある9つの調剤薬局のうち8薬局で電子処方箋を応需できる体制を整え、同院の院外処方のうち電子処方箋の発行率は4割を超える。院長の濱野英明氏は、調剤薬局で導入が急増している現況を挙げながら、「電子処方箋は軌道に乗りつつあり、医療DXを拡大・定着させていく端緒になりうる」と評価。その上で電子処方箋の先を見据えたデジタル環境づくりなどの変革をめざしている。(富井和司)...