協和キリン ジーラスタの自動投与デバイス発売 がん化学療法と同日使用でジーラスタ投与の通院不要に
公開日時 2022/12/07 04:47
協和キリンは12月6日、持続型G-CSF製剤・ジーラスタの自動投与デバイスとなる「ジーラスタ皮下注3.6mgボディーポッド」を発売した。同デバイスは薬剤が約27時間後に自動で投与される機能を搭載している。ジーラスタは現在、がん化学療法剤投与終了後の翌日以降に投与されているが、同デバイスをがん化学療法と同日に使用することで、ジーラスタ投与のための通院が不要となる。薬価は1キット11万4185円。
同デバイスの使用イメージは、(1)がん化学療法と同日に、主に看護師が同デバイスを患者に貼り付ける (2)貼り付ける際に、同デバイスについている細い管付きの針を刺し、針だけ抜き取ることで細い管だけが残る (3)翌日にデバイスから細い管を介してジーラスタが自動投与される (4)投与終了をランプで知らせ、患者自身でデバイスをはがす――となる。同デバイスの適応症は、「がん化学療法による発熱性好中球減少症の発症抑制」で、ジーラスタと同じ。
がん化学療法に起因して生じる好中球減少症は、発熱を伴うことがあり、発熱性好中球減少症と呼ばれる。これは何らかの感染症が疑われる病態で、ただちに適切な治療を開始しないと重症化する恐れのある合併症とされている。