国がん 眼腫瘍診療実績52施設のリストを初公開
公開日時 2018/09/28 03:50
国立がん研究センターは9月27日、希少がんの一種である眼腫瘍の専門的な診療が可能な52施設のリストを公開した。角結膜、眼窩、眼瞼の各部位の代表的な腫瘍に対する診療件数や治療実績、部位別の実施可能な診療内容や他施設との連携の実態などを掲載する。国がんは、「リストの公開で受診や紹介が円滑になると期待している」とコメントしている。リストは国がんの「がん情報サービス」で見ることができる。
希少がんは診断を受ける患者数が人口10万人当たり年6人未満で、100種類以上あるとされる。患者数が少なく、治療実績のある病院が限られることから、病院を受診しても診断がつかないことや、診断がついたとしても治療できる医療機関がどこかわからないなどの課題がある。眼腫瘍は、推定罹患率が10万人に3.1人と希少がんのなかでも少ないが、国がんの希少がんホットラインでは相談件数が多いことから、今回リストが作成された。
がん臨床情報部の富塚太郎特任研究員は、「患者はもちろん、専門科以外の医師にも使ってもらい、リストにある病院を積極的に相談先にしてほしい」とコメントしている。
国がんがリストを公開するのは、手足・体幹表面の軟部肉腫に続き2回目。他の希少がんについても今後、リストの作成を目指すという。