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米FDA AML治療薬Rydapt、コンパニオン診断薬を同日承認

公開日時 2017/05/10 03:50

 米食品医薬品局(FDA)は4月28日、成人における急性骨髄性白血病(AML)治療薬Rydapt(ミドスタウリン)を承認した。適応は、化学療法剤との併用下で、成人にけるFLT3遺伝子変異を持つAML患者。FDAは同日、FLT3遺伝子変異を検出する同剤とのコンパニオン診断薬(CDx)LeukoStrat CDx FLT3を承認した。同剤はFDAから画期的新薬指定(BTD)、優先審査および迅速審査の指定を受けていた。

ミドスタウリンは、FLT3遺伝子変異によりがん細胞の成長を促進する複数の酵素の働きを阻害するマルチキナーゼ阻害剤である。FLT3遺伝子変異が、コンパニオン診断薬LeukoStrat CDx FLT3によって検出された場合、患者はRydapt投与の適格者となる。

FDAは同日、同剤について、侵襲的全身性肥満細胞症、関連する血液腫瘍を伴う全身性肥満細胞症および肥満細胞性白血病の適応でも承認した。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRcihard Pazdur血液及び腫瘍製品部長兼FDA腫瘍研究センター長は、「Rydaptは、ALMに対する化学療法と併用できる初の標的治療薬である」と指摘。「診断薬で遺伝子変異を検出する能力は、医師がこの治療薬でベネフィットを受けられる患者を特定できることを意味する」と同剤が個別化療法薬であることを歓迎した。

ミドスタウリンは、スイス・ノバルティスの米法人Novartis Pharmaceutical Corporation社(本社:ニュージャージー州イーストハノーバー)が製造する。CDxであるLeukoStrat CDx FLT3は、米Invivoscribe Technologies Inc社(カリフォルニア州サンディエゴ)が製造する。

Novatis OncologyのBruno Strigini CEOは、「Rydaptは、いままで何年も治療選択肢が限定されていた患者にとって初めて、かつ唯一の承認された標的治療薬として進歩を示す」と述べた。「我々は、世界中の患者に画期的新薬を届けようと熱心に取り組んでおり、血液学領域でリーダーシップを発揮し続けることを誇りに思う」とコメントした。

MLは、骨髄で形成され、急速に進行するがんで血中の白血球数の増加を招く。米国では2016年には1万9930例がAMLと診断され、1万430例が死亡すると推定されている。

 

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