「痛くない」改革と「構造的」改革
公開日時 2016/02/29 00:00
ボストンコンサルティンググループパートナー&マネージング・ディレクター北沢真紀夫これまでの回で、我が国では医療費の増大が財政を圧迫していること、先進諸国の成功例をみるとバリューベースヘルスケアに活路を見いだせる可能性が高いこと、国内でも実際にそのような成功事例が出始めていることをお伝えしてきた。マクロな視点での説明を進めてきたが、これからの数回はミクロな視点で各医療機関がどのような改革を進めていくことが必要かを論じていきたい。今回は、ボストンコンサルティンググループ(以下BCG)の病院経営に対する支援経験に基づき、経営改革において何から着手すべきかを考えていく。本論に入る前に、我が国の病院経営の実態について整理しておきたい。全国公私病院連盟と日本病院会の調査によれば国内の大手病院の8...