米国発 ダブルベッド・ソリューション
公開日時 2013/06/20 05:00
健康な睡眠の必要性/重要性が広く認識されるようになり、ともなって米国では睡眠時の「快眠度をはかるモニター」機器から、寝不足解消のために職場に設置する「お昼寝カプセル」まで,睡眠関連機器やサービスが急速に普及しはじめている。
近年の睡眠研究が明らかにしているのは、眠りの傾向や、睡眠時の好みは個々人によって大きく異なるということだ。そうなると、大きな課題は「同じ(ひとつの)ベッドで眠る“カップル”」に、いかにして両者がともに満足できるように、それぞれ個別のソリューションを、コンフリクトなく、同時並行的に提供できるか、ということになる。
相手の「いびき」や「寝返り」以上に気になるのは、実は、カップルそれぞれの「適温」の違いだと言われている。一般に男性が快適と感じる温度では女性は寒く、女性の適温は男性には暑い。最近、この適温差問題を解消するソリューションが注目されている。
Brookstone社は水の循環でマットレスの温度をコントロールする“ChilliPad”を売り出している。ダブルベッドを半分ずつ別々の温度に保つことができるので、カップルそれぞれが自分の適温で就寝できるというわけだ。
マットレス中のビーズ型のGelが、睡眠中に上昇した体温を吸収し、体温低下時には熱を放出して睡眠中のベッド内の温度を一定に保って安眠を保証します、というSimmons社製のマットレスもある。用いられているビーズ“TruTempGel”は、もともとは宇宙空間での気温変化に対応できる宇宙服の素材として開発されたものである。
Sleep Number社の”i8”ベッドは、数層のマットレスの最上層にマットレスの温度を一定に保つテクノロジーを内蔵し、睡眠中のベッド内温度を一定に保つバランシング機能が売り。温度のコントロールはリモコンでできるという。製品紹介サイトのFAQでは、消費者からの最初の質問が「ベッドを半分ずつ、それぞれ異なる温度に設定できるか?」で、消費者のダブルベッド問題解決へのニーズがうかがえる。