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新薬採用アンケート2017年版 採用率トップは特異的中和剤プリズバインド

公開日時 2017/10/02 03:52

ミクス編集部が病院薬剤部を対象に行った「新薬採用アンケート調査2017年版」によると、経口直接トロンビン阻害剤プラザキサの特異的中和剤プリズバインド静注液が採用率55.3%でトップとなった。次いで、C型慢性肝炎・C型代償性肝硬変の治療薬グラジナ錠とエレルサ錠が50%台で続いた。採用率40%台には新規経口アレルギー性疾患治療薬ビラノア錠、潰瘍性大腸炎治療剤リアルダ錠、抗てんかん剤ビムパット錠の3製品がランクされた。

新薬採用アンケート調査は、2016年7月以降に発売された53の新薬について、7月時点での採用状況を病院薬剤部から回答を得た。調査期間は17年7月26日から8月17日。調査票を全国1500病院に配布し、114施設からインターネットおよび郵送で回答を得た。採用率40%以上には6製品がランクされた。

調査結果の詳細はMonthlyミクス10月号(10月1日発売)に掲載した(こちら)。下段の関連ファイルより「直近5年間の採用率上位6製品」の一覧表をダウンロードできます(10月2日のみどなたでもダウンロード可能。その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

採用率トップ(55.3%)のプリズバインド静注液は、日本ベーリンガーインゲルハイムが2016年11月から販売を開始した。この薬剤は、プラザキサを服用中に生命を脅かす出血又は止血困難な出血の発現時や、重大な出血が予想される緊急を要する手術又は処置の施行時において、プラザキサの抗凝固作用を迅速に中和する必要がある場合に使用する。使用頻度は極めて低いものの、出血性合併症などに備えるための中和剤のニーズが医療現場で高まっており、これらアンメットニーズに対応した薬剤に位置づけられる。直接トロンビン阻害剤やXa因子阻害剤などの直接作用型経口抗凝固薬に対する特異的中和剤として日本で初めての発売となる。

採用率2位と3位には、2016年11月からMSDが販売を開始したC型肝炎治療薬のグラジナ錠(NS3/4Aプロテアーゼ阻害剤)とエレルサ錠(NS5A阻害剤)がランクされた。ジェノタイプ1型のC型慢性肝炎患者(代償性肝硬変患者を含む)を対象とする。採用率は、グラジナ錠が51.8%、エレルサ錠が50.0%となったが、患者はこれら2種類の経口抗ウイルス薬を1日1回併用する。投与期間はともに12週間。

採用率4位には、新規経口アレルギー性疾患治療薬ビラノア錠がランクされた。採用率は47.4%。新規有効成分の第二世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬で、大鵬薬品が2016年9月に「アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒」の効能・効果で製造販売承認を取得。大鵬薬品とMeiji Seikaファルマが同剤の情報提供活動および販売を行っている。

採用率5位は潰瘍性大腸炎治療剤リアルダ錠。採用率は42.1%。同剤はメサラジンの新規DDS製剤。患部である大腸の全域に、持続的に有効成分を放出するように製剤設計されており、活動期・ 寛解期ともに 1 日 1 回経口投与を可能とした。持田製薬が2016年11月に発売した。

採用率6位は、抗てんかん剤ビムパット錠。採用率は40.4%。ビムパット錠は、既存の抗てんかん薬とは異なる新しい作用機序を有し、電位依存性ナトリウムチャネルの緩徐な不活性化を選択的に促進することで神経細胞の過剰な興奮を低下させる。日本人を含む部分発作を有する成人(16歳以上)てんかん患者を対象に、日中共同第3相臨床試験及び長期継続投与試験において同剤の有用性が示された。2016年8月に発売された。製造はユーシービージャパンが行い、販売・流通は第一三共が担当、プロモーション活動は両社共同で実施している。

 
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