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神奈川・横浜内科学会が第3回MR研修会開催 地域包括ケアへのMR参画求める

公開日時 2017/08/29 03:52

神奈川県内科医学会・横浜内科学会共催の「第3回MR研修会」が8月27日、神奈川県を担当する製薬企業のMRを集めて、横浜市内で開催された。神奈川県内科医学会の宮川政昭会長は開会の挨拶で、「地域包括ケアと言われながら、製薬企業はまだ何もしていない」と指摘。医療経営学の資格取得や、災害医療に必要な備品の車内携行、蘇生に関する勉強会など、一部企業やチームの取り組みを評価しながらも、「何もしなければただのクスリ売りになってしまう」と述べ、「MRは、どう地域に貢献できるか。その一歩がこうした勉強会から始まる」と強調した。


宮川会長は、「医学は科学的な根拠に基づく体系的な学問であるのに対し、医療は病を治すための、あらゆる分野における知識や経験を集大成した私たちの叡智である」と強調。「答えは一つではない。患者が100人いれば(治療方法は)100通りある。(MRもこうした学びの機会を通じ)ディスカッションできればいいと思う」と述べた。また、「医薬品の適正使用は、適切な医薬品情報なしに、その選択は得られない。患者に対する医薬品の選択とは、適格な医療情報なくしてその選択はあり得ない。そこには患者情報・地域情報が中心になる」と指摘し、MRも医療人としての立場で横浜・神奈川の地域医療に貢献して欲しいと呼びかけた。


横浜市立大学名誉教授の長谷川修氏(総合診療医・神経内科医)は「医療の様変わり、これからの医師とMRの活動」と題し、講演した。長谷川氏は、これからのMR活動について、「病院医療の中ばかりでなく、在宅医療や地域包括ケアシステムの中で良きアドバイザーを目指すべき」と強調した。その上で、製薬企業の主催する研究会・講演会に触れ、「製薬企業側の一方的な要求に演者が拒絶反応を示すようなことがある」と指摘。ルールに則った上でと前置きしながら、「他社とは差別化を図れる会を開催できる企画力、本社と連携を取りながら医療側の意見を反映できる折衝力に期待したい」と述べた。さらに、「自社製品の優れたところばかり強調するプロモーションでは、今後は行き詰る」とし、患者や住民にとって何が幸せかを考えたMR活動の実践を促した。


◎ディスカッションでは、MRの質問に学会医師が回答


研修会では、「膠原病リウマチ疾患を疑う症状」、「パーキンソン病の病態と治療」、「糖尿病診療UP to Date」、「循環器疾患とタバコ」、「高血圧とは?」、「こんな、あんな、肝障害」、「認知症と運転免許」、「SAS診療の地域連携」-をテーマに学会医師が講演。最後のセッションでは、参加MRとのディスカッションが行われた。ディスカッションでは、サプリメントの正しい使い方や、高齢者の運転免許証の返納に対する自治体の取り組み、血圧計の正しい測定方法などに及んだ。


 

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