ハーボニー偽造品流通問題 関西メディコの薬局に業務停止命令 奈良県と奈良市
公開日時 2017/03/17 03:50
C型肝炎治療薬・ハーボニー配合錠の偽造品流通問題を受け、奈良県と奈良市は3月16日、関西メディコの2薬局に医薬品医療機器等法(薬機法)に基づき、業務停止命令を出した。あわせて管理者の変更も命じた。対象は、偽造品を仕入れたサン薬局平群店(奈良県生駒群)と、実際に偽造品を調剤したサン薬局平松店(奈良市平松町)の2店舗。この問題をめぐっては、添付文書や外箱がない裸のボトルの状態で流通したことや、調剤日が把握されていないなど記録管理が徹底されていなかったことが問題視された。仕入れや記録の徹底などについて管理責任のある管理薬剤師の責任も重くみた。業務停止期間は3月22~26日の5日間。
医薬品はサン薬局平群店が一括して仕入れ、その後各薬局に分譲されていた。ハーボニー配合錠の偽造品は、2016年11~12月にかけてサン薬局平群店が5ボトルを仕入れた後、平松店に2ボトル、三室店に1ボトルわたっていた。
サン薬局平群店については、仕入れ段階で検査が不十分だったこと、さらに仕入れ業務や、他薬局への分譲業務を管理者に行わせていなかったことなどが問題視された。
一方、サン薬局平松店は実際に患者に偽造品を交付したことに加え、偽造品を調剤した患者についての譲渡に関する記載がされておらず、事故の記録がなされていないなど、記録が徹底されていなかった。管理者が調剤日などを把握していなかったことが問題視された。
なお、奈良県と奈良市は3月7日付で、改善措置命令を出しており、それ以外の処分については「検討中で未確定」としていた。