高血圧オンライン診療の実践から学ぶ
公開日時 2018/05/31 00:00
東京女子医科大学高血圧・内分泌内科講師谷田部淳一家庭で実施される医療計測として、体温、体重、血圧が代表的である。体温計は婦人用体温計も含めて各家庭に必ず一つはあるはずだが、体重計、血圧計の世帯普及率も極めて高い。生活の質(QOL)を損ねうる最大のリスク因子が高血圧症であることは良く知られている1)。家庭血圧値は正しい高血圧治療を実施するうえで欠かすことのできない評価項目であり、本邦の高血圧治療ガイドラインであるJSH2014においては、診察室血圧と家庭血圧の間に乖離が見られる場合、家庭血圧を参考に治療方針を決定すべきと明言された2)。また、欧米の最新ガイドラインにおいても家庭血圧に関する高いエビデンスが認められ、その測定結果を重んじるように記載されている。このような中、いまだ血圧手帳というア...