iPadなどタブレット型端末 医師の5人に1人が所有 開業医で急伸 QLife調査
公開日時 2011/10/31 04:01
月400万人が利用する日本最大級の病院検索サイトなどを運営するQLife(キューライフ)はこのほど、10月上旬の時点で、医師の5人に1人がタブレット型情報端末を所有しているとの調査結果をまとめた。この“所有”には長期貸与を含む。今回の所有者数は同社が8か月前に実施した前回調査(11年2月)と比べて2.5倍の数となる。同社は、タブレット型端末の医師への普及状況について、「いわゆる導入期から、拡大・成長期に入った」と分析している。なお、機種別ではアップル社のiPadが8割以上のシェアを獲得していた。
調査対象は全国の医師で、有効回収数は300人(病院勤務医と診療所開業医の各150人)。調査方法はインターネット。調査時期は10月8日~13日。医師にスマートフォンとタブレット型端末それぞれの利用意向調査を聞いた。同社は同様の調査を10年6月、11年2月にも実施しており、今回が3回目。
今回の調査結果によると、スマートフォンの所有医師数(長期貸与含む)は31.0%で、勤務医が28.0%、開業医が34.0%だった。今後購入予定と答えた医師数は全体で21.3%、同様に内訳は22.0%、20.7%だった。所有者と購入予定者を合わせると50%を超える状況で、同社によると、この調査開始以来、初の過半数超えとなる。機種シェアではiPhoneが58.8%、Androidが44.4%――などとなった。
◎タブレット型端末の使用用途 「論文や医学誌等の閲覧」「患者説明ツール」で多く
一方、タブレット型端末の所有医師数(長期貸与含む)は19.7%で、内訳は勤務医18.0%、開業医21.3%。前回調査での所有者数(同)は7.7%、内訳はそれぞれ8.0%、7.3%となっており、特に開業医での急伸ぶりが見て取れる。また、タブレット型端末の購入予定者は、16.3%で、この内訳はそれぞれ16.7%、16.0%だった。
次にタブレット型端末をどのように利用中か、または利用したいかを調査対象医師全員に聞いたところ、勤務医及び開業医ともに「論文や医学誌等の閲覧」で最も多く、いずれも過半数を超えた。とくに開業医では6割を超える状況だった。これに続く使用用途では、勤務医では「患者説明ツールとして」「辞書の閲覧」「メールやWebの利用」などとなり、この中の「患者説明ツール」については前述の「論文などの閲覧」とほぼ同等の5割超だった。一方、開業医では「論文などの閲覧」に続いて、「医療分野の資料を保管」「メールやWebの利用」などで多く、情報収集・整理ツールとして利用中、または利用したいとの意向が示された。