最も賞賛される製薬企業 09年度トップは武田とノバルティス
公開日時 2010/03/10 04:02
「日本における最も賞賛される製薬会社」を調査しているインターナショナル・アライアンスは3月9日、2009年度の総合1位が武田薬品とノバルティス ファーマの2社だったとの結果を発表した。武田薬品は調査開始以来11年連続の1位だが、初めて他社と肩を並べる形となった。背景には、武田薬品が潜在的成長率、新薬創造能力、将来の利益性――の各項目で順位を下げた一方、ノバルティスはこれら項目で1位だったことがある。
この調査はIALが実施している企業イメージ調査。内資系及び外資系企業30社について、製薬企業、医薬品卸、その他業界を周知している企業の経営者・社員・個人870人を対象に郵送アンケートで回答を求めた。回収率は16%。
8つの評価項目を基に点数化した総合結果では、武田薬品とノバルティスに次ぐ3位が中外製薬とグラクソ・スミスクラインだった。1位と3位の点差はわずか0.1ポイントという。5位はエーザイ、6位はアステラス製薬、アストラゼネカ、サノフィ・アベンティス、ファイザーの4社、10位は第一三共と万有製薬だった。1位から10位までの点差は0.4ポイントで、「僅差のランキングになった」としている。
一方、項目別では、武田薬品が「経営の質」や「MRの質」など5項目で1位だった。しかし、武田薬品が前回調査で1位だった「潜在的成長性」と「将来の利益性」は、両項目とも1位がノバルティスとなり、武田薬品はそれぞれ4位以下、3位となった。武田薬品が前回調査で3位だった「新薬創造能力」は4位以下に順位を下げた。
【2009年度調査結果】
経営の質 1位=武田薬品 2位=エーザイ 3位=アステラス
製品の質 1位=武田薬品、中外、ノバルティス
潜在的成長性 1位=ノバルティス 2位=中外 3位=GSK、サノフィ・アベンティス
新薬創造能力 1位=GSK、ノバルティス 3位=中外
開発の質 1位=武田薬品 2位=GSK、ノバルティス
MRの質 1位=武田薬品 2位=アステラス、エーザイ
将来の利益性 1位=中外、ノバルティス 3位=武田薬品、GSK
総合評価 1位=武田薬品、ノバルティス 3位=中外、GSK
総合結果 1位=武田薬品、ノバルティス 3位=中外、GSK