厚労省・安全性情報 ルプラックで副作用死
公開日時 2005/05/26 23:00
厚生労働省は5月26日、「医薬品・医療機器等安全性情報」No.213をまとめ、
利尿剤やARB、ワクチンなどの「使用上の注意」の改訂について公表した。こ
のうち、利尿剤「トラセミド」(三菱ウェルファーマの「ルプラック錠」)
との関与が否定できない副作用として肝機能障害、黄疸が9例、低カリウム血
漿、高カリウム血漿がそれぞれ5例、4例報告され、このうち、慢性心不全の
ため使用した80代の女性が肝機能障害のため死亡したことを明らかにした。
ARBでは、「カンデサルタンシレキセチル」(武田薬品工業の「ブロプレス」)、
「テルミサルタン」(日本ベーリンガーインゲルハイムの「ミカルディス」)、
「バルサルタン」(ノバルティスファーマの「ディオバン」)、「ロサルタン
カリウム」(万有製薬の「ニューロタン」)で、計12例の低血糖の副作用報告
があった。もうひとつのARBである「オルメサルタンメドキソミル」(三共の
「オルメテック」)は副作用報告がなかったが、「類薬記載」として同様の改
訂を行っている。
また、セフェム系抗生物質製剤「セフトリアキソンナトリウム」(中外製薬の
「ロセフィン」など)は、胆石、胆嚢内沈殿物14例、腎・尿路結石7例の副作
用報告があった。
一方、ワクチン関連で、沈降精製百日せきジフテリア破傷風混合ワクチンで、
脳症4例(うち2例死亡)、けいれん11例が、日本脳炎ワクチンで、突発性血
小板減少性紫斑病5例、脳症7例(うち2例死亡)、けいれん12例が報告され
た。