ウイルスが遺伝子を運び、生物を進化させたという仮説
公開日時 2008/06/30 00:00
ウイルス進化説『新・進化論が変わる――ゲノム時代にダーウィン進化論は生き残るか』(中原英臣・佐川峻著、ブルーバックス・講談社)という本に驚くべきことが書かれている。進化の主役はウイルスで、ウイルスが種の壁を越えて遺伝子を運び、生物を進化させてきたというのだ。ゲノム時代を迎え、この大胆な「ウイルス進化説」は、進化論の正統派・ダーウィン進化論を真正面から批判した今西錦司の今西進化論を科学的に証明・補強するものとして注目されている。ダーウィン進化論現在の生物の教科書に載っている進化論がチャールズ・ダーウィンの進化論そのものかというと、そうではなく後世の改良が加えられている。この改良された理論はネオ・ダーウィニズムと呼ばれている。改良されたといっても「進化」「適者生存」といった本質的なアイディアには...