【診療報酬改定:注目トピック10】入院から在宅まで緩和ケアを促す
公開日時 2012/06/12 04:00
診療報酬改定で知っておくべきトピックを、ミクス増刊号「医師と話せる診療報酬改定」(3月25日発売)から定期的に紹介するこのコーナー。第8回からは重点対策疾患トピックで、がん対策に関する点数を取り上げている。ここでも診療報酬改定全体の潮流である地域連携、チーム医療、在宅医療の重視という方針は同じだが、今回はがん特有の課題として緩和ケア。それを促す点数を解説する。
日本では緩和ケアを終末期のように誤解されがちだが、早期から専門緩和ケアチームが関わると、苦痛緩和などのQOL向上に加え、生存期間が延長するという報告(NEJMなど)もあり、今回の改定では入院、外来、在宅のそれぞれにおける緩和ケアを促す内容となっている。
入院の緩和ケアだけでは、がん診療連携拠点病院では十分に受け入れはできないことから、在宅移行を支援。そこで一日つき算定できる「緩和ケア病棟入院料加算」を、早期に在宅移行した場合に高い点数を算定できるようにした。
10年度まで3780点
↓ ↓ ↓
改定後
「30日以内」4791点
「31日以上60日以内」4291点
「61日以上」3291点
それに合わせて外来緩和ケアの点数(「がん性疼痛緩和指導料」)を倍増したり、専門医と在宅医による連携による在宅緩和ケアをしやすいよう「在宅療養指導管理料」算定の要件を緩和したり、受け入れ体制を促す点数整備も同時に行った。在宅緩和ケアの点数整備については次回解説する。
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