21世紀のドラッグ・ベイビー
公開日時 2013/03/07 04:00
米国で新しいタイプのドラッグ・ベイビーが増加し、社会問題となっている。ドラッグ・ベイビーというのは俗称で、薬物依存の母親から生まれたために、生まれながらにさまざまな薬物依存の症状を呈する新生児を指して用いる、一般的な呼び名である。米国で薬物依存と言う場合には、いわゆる違法の麻薬(コカイン、ヘロイン、マリワナ等)に加え、アルコール依存やニコチン依存も含むのが通例。だが、関係者の注目を集めている新しいタイプのドラッグ・ベイビーは上述のいずれでもなく、母親の「処方薬」あるいは「市販薬」への依存に起因するケースである。とりわけ深刻なのが鎮痛剤への依存症だ。(医療ジャーナリスト西村由美子)昨年5月にJAMA誌に掲載されたエディトリアルによれば、米国ではこのようなタイプのドラッグ・ベイビーが急激に増加し...