タブレット端末 ネット利用医師の3割保有 患者説明にも 社会情報サービス調べ
公開日時 2013/01/28 04:01
社会情報サービスは1月25日、インターネットを利用している医師の3割がiPadを中心とするタブレット端末を保有し、そのうちの4~5人に1人が診療現場で患者説明に使用しているとの調査結果をまとめた。同社は、「モバイル端末が診療現場で活用され始めていることの表れともいえる」と分析している。また、MRからiPadによるディテールを受けた経験のある医師は4割だったが、紙による情報提供とどちらを好むかについては、紙の方が良いと回答した医師の方が若干多かった。
調査は、首都圏及び京阪神地区の医師のうち、同社インターネットパネル登録医師を対象に実施した。有効回答数は630人。調査方法はインターネット。調査時期は2012年10月25日~11月9日。同調査は、医師1400人を対象に2年に1回実施しているメディア接触に関する調査「S-DMR」のインターネット利用にフォーカスした調査(名称:S-DMR-i 2012年版)として実施したもの。
現在使用している情報通信機器を聞いたところ、職場のパソコン、自宅のパソコンが各9割と群を抜いて多かった。iPhone、iPhone以外のスマートフォンは各18%で、いずれかを保有していると考えた場合、36%の医師がスマートフォンユーザーと分析できる。タブレット端末は、iPadが24%、iPad以外のタブレット端末が5%で、ほぼ3割の医師が使用していることになる。
iPadなどのタブレット端末を利用している医師の利用シーンは、各種Webサイトの閲覧やメールのやりとり、スケジュール管理が多いが、22%の医師は患者説明にも利用していた。また、製薬企業ホームページへの訪問トップ3社は、アステラス製薬が15%、ファイザーが11%、GSK、武田薬品、MSD、第一三共が各10%――だった。
iPadを携行するMRも増えているが、iPadによるディテールを受けたことのある医師は41%、企業別ではトップが大塚製薬で、次いで武田薬品となった。また、紙による情報提供とタブレット型端末による情報提供のどちらを好むかを聞いたところ、紙が良いは34%、タブレットが良いは24%――となった。
◎ネットによる講演会ライブ中継 視聴経験ある医師が過半数
活況のインターネットによる講演会ライブ中継については、「見たことがある」との医師は57%、今後も利用したいとの意向も半数を上回った。利用したい時間帯は平日と休日で若干異なる傾向が見られ、平日は18時~21時が良いとの回答が4割と最多だったが、休日は18時~21時が良いとの回答が最も多いものの2割強にとどまり、10時~11時が15%程度となった。