NBIとリリー DPP-4阻害薬トラゼンタ すべての血糖降下薬との併用可能
公開日時 2013/03/27 04:01
日本ベーリンガーインゲルハイム(NBI)と日本イーライリリーは3月25日、共同販促しているDPP-4阻害薬トラゼンタ錠(一般名:リナグリプチン)について、「2型糖尿病」の新効能・効果の承認を同日付で取得し、すべての経口血糖降下薬やインスリンとの併用療法が可能になったと発表した。この「2型糖尿病」の適応取得は、ノバルティスのエクアに続く2剤目。
トラゼンタは、「2型糖尿病」の効能・効果の取得により、▽スルホニル尿素薬▽速効型インスリン分泌促進薬▽α-グルコシダーゼ阻害薬▽ビグアナイド薬▽チアゾリジン薬▽インスリン製剤――との併用が可能になる。
NBIの青野吉晃社長は、「インスリン製剤を含むすべての血糖降下薬との併用が可能になった。より多くの糖尿病患者さんと医療従事者の皆さまに一層貢献していけると確信している」とコメント。リリーの糖尿病・成長ホルモン事業本部の綱場一成本部長は、トラゼンタが唯一の胆汁排泄型のDPP-4阻害薬であることを指摘した上で、「さまざまな2型糖尿病患者さんに、シンプルに同一用量、1日1回1錠投与していただける。今回の追加承認で、より多くの患者さんのお役にたてるようになった」とコメントした。
トラゼンタの今回の新効能・効果の取得は、2010年7月9日付で発出された「経口血糖降下薬の臨床評価方法に関するガイドライン」に基づく国内臨床試験の結果を受けてのもの。併用療法に関する縛りのない「2型糖尿病」に拡大する動きは、各社で活発化しており、田辺三菱製薬と第一三共が共同販売しているテネリアも2月末に承認申請している。